1ヶ月で作れた! はじめての同人誌づくり(3)執筆編

ライター:さいとうよしかず

「1ヶ月で作れた!はじめての同人誌づくり」3回目のスタートです! 今回はいよいよ執筆に入ります。前回までの「1ヶ月で作れた!はじめての同人誌づくり」では、同人誌制作未経験の私が、家でキャンプをするための情報系同人誌を作ってコミティアで頒布をすることになりました。そして、家でキャンプをするならどのような内容にすればいいのか、企画骨子を固めた上で構成や台割を考えて、商品やレシピをリサーチしてから実体験するところまでお届けしました。今回は、その体験を踏まえて、同人誌用の原稿に落とし込んでいきます。あくまで私の書き方のご紹介になりますが、参考にしていただければうれしく思います。

執筆の流れは?

まず、執筆の流れです。執筆順としては、台割の順番に書いていくのもいいですし、自分が書きたいと思うところから書くのもいいでしょう。もし、初めて同人誌を作る人なら、書きたいパートから書いていったほうがモチベーションが上がるかもしれませんね。個別ページの書き方としては、「見出し」「本文」の順に書いていきます。

文字数ついてはレイアウト時に調整できるので、まずは必要だと思うことをガシガシ書いていきましょう。もし、予定していたページ数で足りないようならページを増やしてもいいですし、ほかのページを削ってもいいでしょう。何をどうするも自由なのが、同人誌の良さだと思います。

参考までに、私の執筆順を紹介します。私は「前書き」から書き始めます。私にとって前書きには「どのような意図で、どのような内容が書いてあるか」を書く読者へのラブレターだと思っています。同人誌を手に取ってくれたときに、この前書きが目にとまり「こういう本なんだ」と理解してもらえれば、買ってくれる可能性が高まるのではないかと思います。

あとは、テキストのボリュームが読めないパートから書いていきます。今回の同人誌でいえば、準備と体験記がそれにあたりますね。これは、順番どおりに書いた結果、「予定していたページ数が足りなかったことに後になって気づく」ということがないようにするためです。

前述したとおり、同人誌であれば予定はフレキシブルに変更してもいいと思いますので、私の執筆順だと思ってください。前書き、準備、体験記が終われば、あとは目次、レシピ、奥付です。目次と奥付は各1ページで収まりますから、残りのページをレシピに割り振って執筆していきました。レシピは1ページに1料理と決めていたので、料理名や材料、制作順など必要なことを書いていきました。

執筆に入る前に

流れをつかんだら、いよいよ執筆に入ります。そのままパソコンで書き始めてもいいのですが、いくつか準備をしておくといいかもしれません。

執筆時に集中力の高める方法

私の場合、気が散りやすいので、途中で気になりそうなことは事前に一通り終わらせます。例えば、メールやSNSのチェックなどです。また、誰かが携帯に電話をかけてきそうであれば、電源を切ることもあります。その上で、クラシックなどをかけて周囲の雑音が入らないようにします。かける音楽は何でもいいのですが、歌詞が入るものだと頭に言葉が入ってきて邪魔になることがあります。「ならば、洋楽でもいいじゃないか」と思うかもしれませんが、私の場合はノリのいい曲だとついリズムに意識が向いてしまい、集中力を奪われます。ですから、映画のサウンドトラックなどもそうですが、ノリのいいBGMも集中力を妨げてしまう場合があるでしょう。

執筆に必要な環境は?

文章の執筆に必要な環境は人それぞれで、手書きをする人もいますし、パソコンで行う人もいるでしょう。ご自身でやりやすい環境を用意しましょう。私の場合、テキストはパソコンで行いました。慣れているというのもありますし、あとで修正をするのも楽です。また、次回以降で行う「画像加工」や「印刷データの作成」、「家庭用プリンタでの出力」にもすべてパソコンを使っていますので、テキストデータがデジタルのほうが扱いやすいというのもあります。

パソコンで執筆する場合、ソフトウエアは何でもいいのですが、ワープロソフトの「一太郎」や「 Microsoft® Word®」などは、簡易校正機能がついているので、文章の間違いを指摘してくれるので便利ですね。

なお、一太郎は、同人誌づくりに向いている執筆機能や出力機能があると評判です。このサイトにも、一太郎で同人誌を作るという記事がありますので、ぜひ参考にしてください。

なお、私は「Evernote」というデータ管理アプリを使っています。このアプリであれば、Windows、Macのパソコンにも、Android、iOSのスマートフォンにも対応しています。また、データを同期をすることで、いつでも最新版のテキストが見られます。例えば、通常はWindowsパソコンで執筆しておき、通学出勤などの時間はスマートフォンで校正作業をする……という使い方もできます。

表記や校正など執筆時に注意すべきこと

執筆時に、私が気を付けていることをご紹介しましょう。これらをやるもやらないも自由ですが、仕上がりは間違いなく変わってきます。たいへんではありますが、せっかく同人誌を作るなら、少しでもクオリティの高いものにするよう、手をかけてみてはいかがでしょうか。

統一表記を決める

まずは「統一表記」です。これは、商業出版などでは基本中の基本ですが、同じ雑誌や書籍の中では、必ず表記を統一します。例えば、「パソコン」と「PC」は混在させないということです。また、漢字とひらがなの統一もあります。例えば、「子供」と「子ども」などです。

さらに、送り仮名の統一などもあります。例えば、「行う」と「行なう」などです。これらが統一されていないと、少し雑な印象を受ける読者がいるかもしれません。ワープロソフトなどの「検索」「置換」機能を使えば簡単に修正できるので、試してみてください。

一文一意で読みやすく

読みやすく書くテクニックとしては、「一文一意」というのがあります。これは、1つの文章に、1つの意味しか持たせないことを指します。例えば、「これはペンです」であれば、わかりやすいですよね。ですが、「これはペンですが、これもペンです」となると、少しわかりにくくなります。

この例は短い文章なので、まだわかりますが、もう少し長くて複雑な文章になると、意味がわかりにくくなります。かっこいい文章を書いてみたいですし、小説家のような独特の文体にも憧れるかもしれません。ですが、文章で大切なのは「読む人にとって理解しやすいこと」だと私は思っています。

先ほどの例でいえば、多少見た目が悪くても、「これはペンです」「これもペンです」の2文で伝えればいいと思います。もし、自分の書いた文章を読んで「わかりにくいな」と感じたら、一文一意を意識してみましょう。もっとも、慣れてくれば長い文章でも、ちゃんと意味が通じるようになりますので、初心者向けのテクニックともいえますね。

忘れてはいけない校正作業

最後に、校正作業を行います。校正作業とは、いわゆる「てにをは」のチェックを含めて、読みやすい文章かどうか確認をします。注意したいのは誤字脱字です。例えば、タイプミスをしてしまい、変な文字が入っていることもありますよね? 

また、手書きなら起きないようなミスも、パソコン上で執筆すれば感じ返還でミスをするかもしれません。ほら、今の文章にもミスがあったことに気付きましたか? 「感じ」は「漢字」、「返還」は「変換」が正解ですよね。このように、タイプミスをしなくても、漢字変換を間違ってしまうことがあります。

ほかにも、正式名称のチェックをはじめとした事実確認もしておきましょう。思い込みというのは恐ろしいもので、事実と異なる記憶をしている場合があります。例えば、スペインの有名な建築物「サグラダ・ファミリア」ですが、よく「サクラダ・ファミリア」と間違えがちですよね。この場合、自分の書いた記事を読み直しても、「自分では正しい」と思っているのですから、「ミス」という認識はありません。文章というのは、このように意外な落とし穴があるので、注意が必要なのです。

まとめ:統一表記や校正で、文書のクオリティを上げよう

今回は、記事の執筆について私なりの方法をご紹介しました。やり方は自由でいいと思いますが、統一表記を守ったり校正などを行ったりすることで、文書のクオリティを上げることができます。執筆の際は、ぜひ参考にしてみてください。

編集部コメント

今回の記事では、いよいよ本格的な同人誌制作作業に入ってきました。名前や漢字の思い込みは私もよくやってしまいます。気になることはひとつひとつ調べることが大事ですね。

次回の「1ヶ月で作れた! はじめての同人誌づくり」では、画像加工のテクニックを紹介します。画像のきれいさ、見やすさは同人誌のクオリティをぐっとあげてくれますね。ぜひご覧ください。



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