1ヶ月で作れた! はじめての同人誌づくり(7)頒布編

ライター:さいとうよしかず

「1ヶ月で作れた!はじめての同人誌づくり」最終回は頒布です。前回までは、同人誌制作未経験の私が、原稿や画像を用意し、印刷用のデータを作って印刷して製本するところまでを行いました。今回は、同人誌即売会のひとつ「コミティア」で、実際に同人誌の頒布にチャレンジします。同人誌即売会に出展するときに注意したことも、併せてご紹介します。

前日までの準備と持ち物

絶対に忘れてはいけないのが、自分の作った同人誌。

絶対に忘れてはいけないのが、自分の作った同人誌。

同人誌即売会で頒布するには、同人誌を持ち込めばいいだけではありません。現場に行ってから「あれが足りない!」とならないように、事前準備をしましょう。ブースの準備は出展者によって異なりますが、ここでは同人誌即売会初参加の私が用意した物を紹介します。

お釣りの準備

小銭の管理は、100円ショップなどで売られているコインケースなどが便利!

小銭の管理は、100円ショップなどで売られているコインケースなどが便利!

同人誌を頒布する以上、絶対に用意したいのが「お釣り」です。私の同人誌は「300円」で頒布することにしたので、100円玉のお釣りを3,000円分ほど用意しました。また、同人誌即売会では、一般参加者(お客様)も比較的小銭を用意してくれてはいますが、念のため1,000円札も10枚用意しておきました。なお、小銭の管理は100円ショップなどで売られている、コインケースなどを使うと便利です。

ブースに必要なアイテム

同人誌とお釣りがあれば、最低限の準備はできますが、それだけでは十分ではありません。コミティアの場合、出展者用のブースには机と椅子しかありません。そうなると、せっかく作った同人誌を机に直置きするしかないのです。そこで、机に置く「敷き布」を用意することにしました。

また、今回頒布する同人誌はキャンプ関係の本なので、卓上にはキャンプやアウトドアを連想させる物がほしいと思いました。そこで、犬の絵が描かれたラグマットを使い、机の下の目隠し用に、自宅にあった暗幕を使いました。

また、値札も必要なアイテムのひとつでしょう。「おいくらですか?」と聞いてくれればいいですが、価格がわからないと立ち去ってしまう人もいるかもしれません。一般参加者の視点で考えると、何が必要か見えてくるかと思います。

展示物や宣伝アイテムの作成

宣伝用に大きなポスターを作るのは大変だが、A4サイズの卓上POPなら家庭用プリンターでも簡単に作れる。

宣伝用に大きなポスターを作るのは大変だが、A4サイズの卓上POPなら家庭用プリンターでも簡単に作れる

敷き布や値札を準備しても、それだけでは何か少し寂しい気がします。今回は初出展ということもあり、頒布する同人誌は1種類しかありません。ですので、机の上がスカスカな状態になることは必定です。そこで、宣伝アイテムなどを持ち込むことを検討しました。

まずは、本を机に平積みするだけではなく、立て掛けて見せたいので、以前100円ショップで買った本の縦置きスタンドを持ち込みます。また、宣伝用にポスターを用意しようと思ったのですが、家庭用プリンターでも作ることができる「卓上のPOP」を用意することにしました。

POPは表紙のデータを流用し、A4サイズで作成。そのままだとPOPらしくないので、「新刊」の文字を追加しています。

後から知ったのですが、「分割/ポスター印刷機能」を使えば、貼り合わせで大きなポスターも作れるとのこと。作り方は「おうちでつくる同人誌」に載っているので参考にしてください。

さらに、宣伝用として、レゴブロックを使って、キャンプしている風なディスプレイモデルを組みました。同人誌即売会では「まずは足を止めてもらうことが大事」と知人が力説していたので、ほかのブースとは違うワンポイントを準備したいと思ったのです。

もし、皆さんが同人誌即売会に出展することになったら、自分で作れる宣伝アイテムを用意してもいいかもしれませんね。なお、キヤノン公式サイト「おうちでつくる同人誌」では、ポスター、値札、お品書き、ポップをプリンターで作る方法を掲載していますので、興味のある人はチェックしてみてください。

サークル通行証や見本誌シール

絶対に忘れてはいけないサークル通行証や見本誌シール。
絶対に忘れてはいけないサークル通行証や見本誌シール。

ブースの準備以外に忘れてはいけないのが、サークル通行証です。これがないと、開場前に入場できません。サークル通行証は事前に送られてきているはずなので、なくさずに保管し、当日持ち込みましょう。また、いっしょに送られている「見本誌シール」も大切です。こちらは事前に「サークル名」などの必要事項を記入して見本誌に貼り付け、運営側に提出する準備をしておきます。

既刊の本やグッズ

私は既刊本はありませんが、お持ちの方は、既刊を欲しいと言ってくれる方のために、無理のない範囲で持ち込むようにしましょう。また、グッズを制作している方は、一緒に持ち込むといいかもしれません。同人誌のジャンルにもよると思いますが、ポストカードなどを作って即売会だけの特別付録にすることもできますね。

当日の流れ

続いては、イベント当日の流れを紹介します。同人誌即売会によって、多少のルールは異なりますが、大まかな流れとして参考にしてください。

1. 入場

まずは、会場内への入場です。今回参加するコミティアは、東京ビッグサイトで行われていますので、私は国際展示場駅から歩いて会場に向かいました。同人誌即売会というと、多数の人数が並ぶ「一般待機列」を思い出しますが、私はサークル入場エリアを移動したので、外の様子まではわかりませんでした。出展者用のゲートでサークル通行証を渡し、無事に入場することができました。

2. ブース設営

自分が出展するブース位置に着いたら、設営をします。用意した敷き布やPOP、そして新刊を並べて完了です。物量が多いと時間がかかるかもしれませんが、私の場合はスムーズでした。なお、ブースはスペースとも呼ばれています。ちょっと開場まで時間があったので、Twitterで出展する旨を宣伝してみました。本格的に活動している方なら、SNSやブログなどを有効活用したほうが良さそうです。また、開場までのあいだに運営の方がブースにやってきて、設営に問題ないかのチェックと見本誌の回収を行いました。

3. 開場から閉場まで

イベント開始直後は、お目当てのブースを目指して突進していく一般参加者も多く見られましたが、1時間もすると落ち着いてきました。私のブースでも、中も見ないで買ってくれたお客さんがいて、うれしいやら恥ずかしいやら複雑な気持ちです。

時間が経つにつれ、じっくり吟味される方とお話ししたりもできるなど、なかなか充実した時間が過ごせました。

なお、一番困ったのはトイレです。貴重品だけを持ってトイレに行く方法もあったのですが、たまたま会場に居合わせた知人が来てくれたので、店番を頼んで事なきを得ました。トイレに行きがてらほかのブースを見てみると、複数人で参加されている方もいますし、おそらく「売り子」と呼ばれるスタッフを雇われているところもあるようでした。私は初出展なので必要ないのですが、人気サークルともなると、いろいろ準備が増えそうですね。

4. 撤収

閉場時間がきたら、あとは撤収するだけです。机や椅子を指定の状態に戻して、帰りましょう。成果としては、30冊を持ち込み、22冊売れました。とはいえ、22冊中、7冊は知人が買ってくれたので、本当の意味で売れたのは15冊です。あとで同時誌即売会の常連に聞いた話では、「コミティアで10冊以上売れれば中級者」らしいのですが、本当かどうかはわかりません。

まとめ:これからも続けたくなる同人誌づくり

以上で、私の体験記は終わりですが、いかがでしたでしょうか? ライター経験などがあるので、少しは皆さんよりも有利な部分があったかもしれませんが、「作りたい!」という想いがあれば、あまり差はないと思います。実際、私も調べながら作業することが多くありました。ただ、最後に皆さんに伝えたいことは、「同人誌づくりは楽しい!」ということです。個人的にも次の同人誌の企画も立てていますし、コミックマーケットにも応募しました。抽選の結果はどうなるかわかりませんが、正直なところ今からワクワクしています。皆さんも、ぜひ一度同人誌を作ってみてはいかがでしょうか?

編集部コメント

今回は、同人誌即売会への出展ということで、一般参加者とは違った側面を知ることができたと思います。準備など手間がかかる部分もありますが、筆者が「またやりたい」と思う経験ができたことが、何より大事なのではないでしょうか。筆者はAdobe Illustrator CCやAdobe Photoshop CCなどのツールを使っていました。ほかにも、「どうつくる・どうじんし」では、同人活動に役立つ様々な記事を掲載しています。ぜひご覧ください。



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