ボードゲームイベント「ゲームマーケット 2018 秋」の歩き方

ライター : 松井ムネタツ

今、ボードゲームが熱い!同人イベント「ゲームマーケット2018秋」に潜入

こんにちは。ライターの松井ムネタツです。これまで私は、「テクノポリス」「スーパーファミコンマガジン」「ゲーメスト」などの編集に携わり、「ファミ通Xbox」では編集長を務めさせていただくなど、大好きなテレビゲームの雑誌づくりに関わってきました。

実はここ数年、ボードゲームがじわじわとブームになっています。その中には、同人のボードゲームもたくさんあります。今回は、同人ゲームの祭典「ゲームマーケット」に参加してきた様子をご紹介いたします。

なぜ今ボードゲームブームなのか

ボードゲームを楽しむ世代は20~30代男性が多い。

ボードゲームを楽しむ世代は20~30代男性が多い。

まずは、ブームの背景をご紹介します。ボードゲームは、複数人で囲んで行うテーブルゲームやカードゲームのことです。「UNO」や「人生ゲーム」「モノポリー」といった不朽の名作を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。この、昔からあるゲームがなぜブームになっているのか。そこには、いくつかの要因があります。

カードゲーム世代に起こった再熱

現在の20~30代が小学生のころに、「遊戯王」などの対戦型カードゲームブームがありました。その世代が、当時を懐かしみ「リアルに集まっていっしょに遊ぶ」スタイルのゲームで遊ぶようになったと考えられています。

人狼ブームからの派生

2010年頃から、「人狼」という会話形式のゲームが大流行したことで、その人狼をやっていたグループで人狼と同じ正体隠匿系ゲームの「レジスタンス:アヴァロン」など、ほかのゲームも遊ぶようになったという流れもあります。

SNSの普及

SNSの普及により、いっしょに遊ぶメンバーを探しやすくなりました。気軽に仲間を集めることができ、遊んだ様子をSNSにアップすることで、「何それ、ボードゲーム? おもしろそう!」と、興味の連鎖がつながっていきました。

このようにして、現在のボードゲームブームは起きました。また、ブームはヨーロッパやアメリカでも広がっているのですが、日本にはほかの国にはない独自のボードゲーム文化があります。それが、同人ボードゲームです。デジタルゲーム、つまりパソコンゲームやスマートフォン向けのゲームを作ろうと思った場合、それ相応のプログラミング知識が必要ですが、ボードゲームはアイディアさえあれば、すぐに作ることができます。日本のモノづくり文化は、こういったところにも生きているのではないでしょうか。

ゲームマーケットの歴史

同人誌を売る場として、コミックマーケットといった即売会があるように、ボードゲームも個人やサークルが作った物を売るための「ゲームマーケット」というイベントがあります。

ゲームマーケットは2000年からスタートしたイベントですが、現在は大手ボードゲームメーカーの株式会社アークライトが主催し、東京で年2回、関西で年1回と年間で計3回開催され、最近は20,000人以上の来場者が訪れるほどの人気イベントとなりました。もちろん私も、以前より通い詰めている身ですが、こうしてどんどん規模が大きくなっているのは、我が子の成長を見るようで、感涙ものです。ここまで長くなりましたが、さきごろ開催されたゲームマーケット2018秋のレポートをお届けします!

ゲームマーケット2018秋に潜入!

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2018年11月24日と25日に、東京ビッグサイトで開催された「ゲームマーケット2018秋」。入場料は1日1,000円です。

今回、参加したサークル数は約800。2日連続で出展するサークルもあれば、1日だけ出展するサークルもあります。お目当てのジャンルをじっくりと見るためにも、いつ、どこに、どんなジャンルのサークルがあるのか、カタログで調べておいたほうがいいでしょう。

カタログは全出展サークル情報を、日程別・ジャンル別に掲載。1日分の入場料込みで2,000円となっています。

カタログは全出展サークル情報を、日程別・ジャンル別に掲載。1日分の入場料込みで2,000円となっています。

ゲームマーケットは、企業が出展して新作ゲームを先行発売するという場でもありますが、やはりこのイベントの醍醐味は、数百と並ぶ個人や一般サークルが製作した同人ゲームです。

ボードゲームの製造を専門にやっている印刷会社に頼んだ市販品のようなゲームから、100円ショップでコマになるような物をたくさん買って作った手作り感あふれるゲーム、また、全部手作業だから10個限定しかないなんていうゲームまであって、作り手の事情まで見えるとてもおもしろいイベントとなっています。

同人誌即売会との違い

ゲームマーケットを含めた同人ゲーム即売会では、各ブースで長机を並べて、その上にゲームを広げて……と、コミックマーケットなどの同人誌即売会と雰囲気は近いです。ただし、ひとつ大きな違いは、試遊スペースがある、という点です。

通路を広げて、そのあいだに試遊スペースを設置。

通路を広げて、そのあいだに試遊スペースを設置。

同人誌なら、その場でパラパラと試し読みをすれば、それが自分の好みの本かどうかわかりますが、ボードゲームはルール説明を受けただけでは、それがおもしろいのかどうかわかりません。そこで用意されているのが、試遊スペースです。試遊スペースでは、実際に遊んでみてそのゲームが自分にとっておもしろいかどうかを確認することができます。また、買うことが目的の大半である同人誌即売会に比べ、同人ゲーム即売会は、遊ぶことを目的としている人もいます。1,000円払って一日中ゲームで遊ぶ。そこには、自分と同じような気持ちの仲間がいて仲良くもなれる。これもまた、同人ゲーム即売会の楽しみ方のひとつです。

会場には親子向けの「こどもゲームコーナー」も設置。子供たちの笑い声が響いていました。

会場には親子向けの「こどもゲームコーナー」も設置。子供たちの笑い声が響いていました。

ゲームマーケットで売られる同人誌

同人誌が並ぶエリア

同人誌が並ぶエリア

販売されているゲームの多くが、カードやコマなどを使用するボードゲームですが、ゲームマーケットでは、同人誌も売られています。人気のボードゲームの必勝法をまとめたもの、会話を中心にゲームを進めるテーブルトークRPGのルールブックやシナリオ集。そして、「人狼」などのように、会話を中心としたゲームを実際にプレイし、その会話内容をまとめたリプレイ集など、数十ものサークルが同人誌を出展しています。

実際に同人ゲームや同人誌をチェックしてみた

それでは、今回のゲームマーケット2018秋において、実際に私が購入した同人ボードゲームや同人誌をいくつか紹介しましょう。

 突撃!今夜の晩ごはん(NSGクリエイト)

突撃!今夜の晩ごはん(NSGクリエイト)

「キャベツ、ピーマンが材料の料理は?」と食材から料理を当てるゲーム。みそ汁やカレーなど、その家々の食材が見えてくるのが、このゲームのおもしろいところです。会話を中心としたパーティーゲームなので、ボードゲーム初心者でも楽しむことができます。

サイコロコロンブスの卵(なるしすエンターテイメントカンファレンス)

サイコロコロンブスの卵(なるしすエンターテイメントカンファレンス)

ボードゲームといえばサイコロ! ということで、これはひたすらサイコロだけを使って遊ぶゲーム。数字と+、−、×、÷、=が書かれたサイコロを使い、出た目で数式を完成させます。答えを見つけたときは快感です。

キリンが欲望の赴くままにトランプのトリックテイキングゲーム本を書いてみました(北ボードゲーム会)

 キリンが欲望の赴くままにトランプのトリックテイキングゲーム本を書いてみました(北ボードゲーム会)

トランプなど、数字とマークが書かれたカードゲームの遊び方のジャンルに「トリックテイキング」と呼ばれるものがあります。本書は、トランプでトリックテイキングを元にした、さまざまなルールが50本収録されています。トランプと本書があれば一生遊べるかもしれません。

ファンタズム・フォース・ファンタジー 基本ルールブック(幻想卓上界)

オリジナルのテーブルトークRPGルール、およびそのリプレイ集。かなり厚みのある本ですが、すべて手作業で製本しているとのことで、イベントには限られた冊数しか持ってこられないとか。作家さんの描く物語の設定に共鳴したため、購入しました。

まとめ:ゲームマーケットに行ってみて

ボードゲームの祭典、ゲームマーケットをご紹介してきましたが、いかがでしたか? これを機に少しでも同人ゲームに興味を持っていただけたら幸いです。実際にどんなボードゲームがあるのか試しに何かやってみたいと思ったら、即売会以外でも、最近はボードゲームが遊べるボードゲームカフェが日本全国で増えていますので、遊びに行ってみるのもおすすめします。私もいます。

編集部コメント

ゲームマーケットは、売るだけではなく、自分たちが楽しんでいるボードゲームの文化を広げようとしている姿が見えました。もしかしたら、こういった姿勢がボードゲームブームを作ったのかもしれませんね。また、同人ゲームのイベントで、同人誌が頒布されているとは知りませんでした。ぜひ読んでみたいです。特に、誰かがプレイした内容をまとめたリプレイ集が気になりました。YouTubeなどのゲーム実況に近いものを感じます。リプレイ集で有名なプレイヤーとかいるんでしょうか。今度、イベントに参加して、作者さんにいろいろ聞いてみたい。そんな風に思いました。



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