ゆかりの地・東京日野市で新選組を知る「新選組のふるさと歴史館」

ライター : 忍者増田

新選組のゆかりの地にある「新選組のふるさと歴史館」で、新選組の歴史を勉強してきた!

「新選組」とした場合に情報収集できる施設、「新選組のふるさと歴史館」

「新選組」とした場合に情報収集できる施設、「新選組のふるさと歴史館」

はじめまして。私、フリーライターの忍者増田と申します。所属は江戸隠密武蔵一族と甲賀忍術研究会。ペンネームに「忍者」を冠する忍者マニアであり、これまで忍者の研究に力を注いできました。歴史を知らなければ忍者の研究はできませんし、もちろん歴史好きでもあります。

今回は、同人誌づくりに役立ちそうなスポット紹介ということで、テーマを「新選組」とした場合に情報収集できる施設、「新選組のふるさと歴史館」を訪ねました。

新選組の歴史館は日野市で納得

東京で新選組を堪能できる場所といえば、なんといっても日野市であり、「新選組のふるさと歴史館」です。まずは新選組と日野市の関係、そして、新選組のふるさと歴史館の概要をご紹介します。

日野市の新選組スポット

日野市は、新選組副長の土方歳三や、六番隊組長の井上源三郎を輩出した土地として知られています。また、日野市には、かつて近藤勇や土方歳三が稽古に励んだ道場があった「日野宿本陣」や、子孫みずからが運営する「土方歳三資料館」や「井上源三郎資料館」、隊士たちの墓所など、新選組ファン垂涎の史跡が多く残されています。新選組の活動拠点としては京都も知られていますが、そんな京都と並び、日野は新選組の聖地ともいえる場所なのです。

新選組のふるさと歴史館は新選組巡りの起点

新選組やこの土地の歴史に関する史料を常設展示。魅力的な企画展も開催されている。

新選組やこの土地の歴史に関する史料を常設展示。魅力的な企画展も開催されている。

日野市の数多い新選組スポットの中から私が訪れたのは、日野に残されていた豊富な新選組の史料を集め、2005年に開設された展示施設「新選組のふるさと歴史館」です。こちらでは、新選組の誕生から終焉までの史料が順序立てて並べられていて、見終わるころには新選組の一通りの歴史を学ぶことができます。

また、新選組のふるさと歴史館では、新選組にかなり詳しいスタッフさんの解説が聞けます。今回、学芸員の松下さんが館内を案内してくれたのですが、そのわかりやすい解説は、まるで新選組のライトノベルを読んでいるかのように、頭にすいすい入ってきました。同行していた新選組ビギナーの取材スタッフも「わかりやすい」と感心していましたし、新選組をある程度知っている私でも、新たな発見がありました。

<新選組のふるさと歴史館 概要>

  • 住所 〒191-0016東京都日野市神明4-16-1
  • 電話 042-583-5100
  • 入館料 大人200円、小人50円
  • 営業時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日 月曜日、年末年始
  • URL http://www.shinsenr.jp/

いざ、新選組のふるさと歴史館の内部へ!

ここが新選組のふるさと歴史館の入り口です。

ここが新選組のふるさと歴史館の入り口です。

新選組のふるさと歴史館では、新選組の歴史に関する書物や写真、隊士の所持品などの史料が常設展示されています。特に私が心を奪われたのは、新選組が使用した武器と、近藤勇らが学んだ剣術「天然理心流」のコーナーです。ここは、ぜひ見ていただきたい!

新選組が使用した武器のコーナー

銃の展示。新選組は刀だけでなく、銃にもこだわっていたことを知りました。

銃の展示。新選組は刀だけでなく、銃にもこだわっていたことを知りました。

刀や銃など、新選組の武器を展示するコーナーで、松下さんは「新選組の刀に対する世間の誤解」について語ってくれました。

「鳥羽・伏見の戦いで、新選組は鉄砲を持った薩長同盟に対して刀で突撃したようなイメージがあるかもしれませんが、本当はあのときメンバーは銃を持っていますし、使い方も知っています。さすがに、刀で鉄砲隊に勝てると思うようなおバカさんではないですから(笑)。土方歳三があの戦いで語った『刀の時代は終わった』的なセリフが独り歩きしたせいか、『土方って刀より鉄砲のほうが強いこと知らなかったの?』なんて呆れる人もいるんですが、実は彼は、鉄砲の準備は早い段階から始めていました。一般的にいわれているより、彼は刀に対するこだわりはありません。むしろ、新選組を近代化することに一番熱心だった人なんです」(松下さん)

私も、確かに新選組といえば刀のイメージがありました。というかむしろ、新選組は刀で銃に対抗してほしいなんていう、幻想すら抱いていたかもしれません。

剣術「天然理心流」のコーナー

松下さんから天然理心流剣術の説明を受ける筆者。

松下さんから天然理心流剣術の説明を受ける筆者。

本館には、近藤勇らが学んだ剣術「天然理心流(てんねんりしんりゅう)」のコーナーもあり、剣術の型を説明した写真がたくさん展示されています。天然理心流といえば、稽古では通常の3倍ほどの重さの木刀(約1.8~2.0kg)が使われたことで知られており、もちろんその木刀も展示してありました。この天然理心流についても、松下さんは非常に興味深い話を聞かせてくれました。

「彼らは一日中農作業をしていた人間です。これが重くて振れないようでは、農作業はできません。むしろ、これぐらい重くないと物足りない人たちだったでしょう。つまり、彼らの基礎は農作業で作られていたんです」(松下さん)

私はここで、ボクシング漫画「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈が、鍬を片手持ちして畑を耕し、手首を鍛える特訓をしていたのを思い出しました。実に漫画的なエピソードだと思っていたのですが、実際にそうして強くなっていた人たちがいたとは驚きでした。

こういった数多くの新選組トリビアを、松下さんは愛を持って実に楽しく語ってくれます。施設を出るころには、新選組ビギナーだったはずの取材スタッフも、いっぱしの新選組通になっていました。

新選組をよく知ってからのコスプレは、表情が変わる!

筆者も洋装を選んでコスプレにチャレンジ。身も心も土方歳三?

筆者も洋装を選んでコスプレにチャレンジ。身も心も土方歳三?

新選組のふるさと歴史館では、新選組のコスプレができることも忘れてはいけません。衣装は、だんだら羽織と袴の「和装」と、土方歳三とおそろいの「洋装」の2種類を無料で借りることができます。背景が用意された記念撮影専用の一角もあり、スタッフに申し出れば刀などの小道具を借りることも可能。新選組の史料で、彼らの心を知ってからのコスプレは、まさに一心同体! 身も心も新選組隊士のような気持ちになれるかも?

企画展「描かれた新選組」と同人誌のつながり

企画展のポスター。絵を描いたのは同人作家の秋月花音さん。有名な錦絵「甲州勝沼駅ニ於テ近藤勇驍勇之図」を現代風にというムチャぶりを見事に形にした。

企画展のポスター。絵を描いたのは同人作家の秋月花音さん。有名な錦絵「甲州勝沼駅ニ於テ近藤勇驍勇之図」を現代風にというムチャぶりを見事に形にした。

新選組のふるさと歴史館では、度々期間限定の企画展が行われています。取材当日は、「描かれた新選組」といって、今まで新選組が漫画やアニメ、映画、ドラマなどでどのような描かれ方をしてきたのかを調査した資料が展示されていました。ちなみに、この企画展のポスターの絵を描かれた秋月花音さんは、新選組の同人誌を作られている同人作家の秋月花音さんでした。

同人作家の起用について松下さんに聞きました。「新選組を題材にしたアニメやゲーム、映画はたくさんあります。絵を描くにあたって、なにかの作品に類似することを避けたいと思いました。そこで行きついたのが同人作家の方です。知り合いにはいなかったものですから、コミケに行って、直接口説きました。決め手は男女問わずウケそうでとにかく美しい絵というところです」

同人誌を作っていれば、そういううれしいオファーもあるんですね。

一般の来客者による新選組ぬりえ展。受付の隣には、グッズ販売コーナーもあります。

一般の来客者による新選組ぬりえ展。受付の隣には、グッズ販売コーナーもあります。

まとめ:同人誌や小説、漫画などの創作をしたい人にもおすすめ!

実物を目にすることは、これまで身に付けた知識をよりリアルなものにしてくれます。私も、展示物を目の前にして、「これを持っていたのがあの近藤勇や沖田総司なのか」と、すごく身近に感じることができました。松下さんも「うちのように、新選組ができる前から亡くなった後まで、通史的に展示がしてある施設は日本ではあまりないと思います。これまでも小説家の方を何人かご案内しています」とおっしゃっていましたが、これから新選組のことを学びたいという初心者や、もっと新選組を知りたいという上級者まで、すべての人におすすめしたいスポットです。

編集部コメント

今回は、同人誌づくりの情報収集で役立ちそうなスポットの一例をご紹介しました。真実を基に作品を創作しようという人たちにとって、歴史博物館は正史からこぼれ話まで、幅広く学べて発想の源になりますね。同人誌を作りたいけれど、テーマが決まっていないという人は、まずは歴史博物館に足を運んでヒントを得るのもいいかもしれません。また、歴史好きで自分も同人誌を作ってみたくなったという人は、ぜひ「1ヶ月で作れた! はじめての同人誌づくり(1)準備編」の記事もご覧ください。



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